80℃は40℃の2倍の温度?違います
こんにちは、布団です。
先日、テレビで「80℃は40℃の2倍の温度」という表現を見かけました。
一応理系として勉強している僕としては、「え?何で2倍?」って反応しちゃうんですよね。高校で化学を習っていた人はこの表現に違和感を感じたと思います。
※今回の記事は当たり前の人にとっては当たり前の内容になっています。
セルシウス温度なら確かに2倍
セルシウス温度とは、僕たちが日ごろから使っている温度の単位「℃」のことです。氷がとける温度を0℃、沸騰する温度を100℃としてその間を100等分したものですよね。非常にわかりやすいです。
今回の表現においても、80と40なのでセルシウス温度の単純な比なら確かに2倍なんですよね。しかし今回は熱量が2倍と表現しているんですよね。
「40度の2倍にあたる80度の熱量」と表現していたら正しかったですね。(ちょっと分かりにくいけど)
科学の世界では絶対温度を使う
日常的にはセルシウス温度を使いますが、科学の世界では普通は「絶対温度」を使います。
温度とは、原子や分子の運動の激しさによって決まります。
絶対温度は原子分子が全く動かなくなる温度を0 Kと設定されています。(絶対零度)
ちなみに原子分子が全く動いていない状態なので0 Kより温度が下がることは基本的にありません。
絶対温度の0 Kをセルシウス温度で表すと-273.15℃となります。
逆に考えると、僕らがいつも使っている温度に273.15を足すと絶対温度に変換することができます。
今回問題となっている80℃40℃をそれぞれ絶対温度に直すと、
80℃→353.15 K
40℃→313.15 K
となります。
そして353.15(80℃)は313.15(40℃)の2倍であありません。正確には約1.13倍となります。
熱量は温度に比例するので、熱量も約1.13倍となります。
テレビでの表現がどうしても気になったので、今回記事にしました。ありがとうございました!